top of page

Gallery

 Gigantism and Microtism 

澤田の≪ギガンティズムとミクロティズム≫は、モチーフを選ぶ際に、“可動する工具” を第一の基準としている。本シリーズで問題となるのは、物理的な制約、特に“重量” の問題である。工具を小さく作ることは、細かいが故の作業性の大変さを除けば、多少の誤差があっても可動させることが可能である。しかし、工具を巨大化し、同時に動かすとなれば、単に図面通りに巨大化すればいいというわけにはいかない。なぜなら、巨大になることで重くなり、部品と部品の間に発生する“摩擦” や“抵抗”の量が劇的に増すからである。図面通りにモチーフとなる工具の制作手順で巨大化した工具は、常識的に考えると、物理的な制約により、人力で動かすことなど到底不可能である。澤田の作品の場合は、巨大化させたとしても、人力で動かすことが出来るため、現実的な問題を越えて、鑑賞者が面白いと率直に感じることが可能となる。したがって、モチーフとなる工具が、人力で動かすべき物であるにも関わらず、モーターなど機械の力を借りないと動かせないようでは、作品

の魅力が半減してしまう。
 本シリーズ最初の作品となったのが、自作≪ギガンティズムとミクロティズム- モンキーレンチの場合-≫である。本作のモチーフは「モンキーレンチ」と呼ばれる工具である。数ある工具の中からモンキーレンチを選択した理由は、可動すること。そして、モンキーレンチのように、一般の人にも知名度の高い工具を巨大化することにより、“縮尺表現” が一層際立つのではないかと考えたためである。知名度があるということは、既にその工具(モンキーレンチ)を知っているということになる。つまり、モンキーレンチを見た時に何に使う工具なのだろうと、考える行為に阻まれることなく、モンキーレンチの巨大化した姿に対して、率直に驚くことができると考えた。そのような理由から、明快に作品の面白さを伝えられるモチーフであると考えている。

Gigantism and Microtism no.1
Gigantism and Microtism no.2
Gigantism and Microtism no.3
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress
Work in Progress

 画像をクリックすると拡大します 

bottom of page